発達検査の結果を聞く
発達検査お疲れさまでした
お子さんがどんな様子で検査室を出てきましたか?1時間も知らない人と検査をしてきっと疲れていたでしょう。またそれを待つ側の親は、大丈夫かな、座っているかな、暴れていないかな、固まっていないかな、ちゃんと出来ているかなと思いを巡らせて、きっとネット検索をしたりと不案な時間を過ごされたでしょうか。本当にお疲れさまでした。結果を聞くのは1か月後ぐらいでしょうか。その1ヶ月もまたあれこれと考えてしまう期間ですね。検査結果とはどのようなものなのか、結果を聞くときの心構え、ポイントを紹介したいと思います。
検査結果とは
検査結果は検査の種類や、検査を受けた機関により結果の報告方法は異なりますが、一般的な解説をします。
まず検査結果はIQ(知能指数)を示されます。IQによっては知的障害の有無についての話もあるかもしれません。発達検査が心配 2のIQってなににも記載しましたが、IQの数値は当日の体調やコンディションに左右され、絶対的な数値ではありません。前後5ずつ(たとえば80の場合は75-85)は信頼区間と呼ばれ、IQの数値の揺れ幅があります。
検査結果を聞くポイント
数値だけが結果のすべてではないのですが、想定していた数字より衝撃的なものが言い渡されるととたんに頭が真っ白になり、そのあとの検査結果の報告が頭に入らなくなるかもしれません。(まさにわたしがそうでした)検査結果はあまり期待しすぎず、IQよりも特性についての解説があるので、そこに意識を集中するように心がけることをおすすめします。メモが取れる様、筆記用具を用意しておくといいです。
検査を担当してくれた心理士の先生が同席しているのであれば、できなかった検査の具体的な内容、例えば数の概念であれば、足し算なのか引き算なのか、1ケタの問題なのか、道具を使ったりしたのか等確認をおすすめします。療育先や保育園、学校等と情報共有する際に、つまずいているポイントを具体的に伝えることができるので、フォローが必要な場面が把握しやすくなります。またできなかたものだけでなく、よくできたもの、ほめられた点もしっかりと確認しましょう。障害児育児は長所をさらに伸ばすというのが基本です。よくできている項目はさらに得意となるよう支援していきましょう。
検査結果を聞く心構え
検査結果を受けたときの感情には、ポジティブな納得、気づき、喜び、安心、期待、とネガティブな混乱、驚き、ショックがあるとされています。ホッとすることもあるでしょう。涙が流れてしまうこともあるかもしれません。でも検査結果はこれから先、適切な支援をしていくための大切な情報です。
こんな偉そうなことを書いていますが、わたしは1週間近く立ち直れませんでした。息子に対して申し訳ない気持ちがいっぱいで、これから先の不安でいっぱいでした。でも元気に笑っている姿、人一倍優しい息子を見ていくうちに、IQの数字や診断名が頭をよぎりますが、その前に大切な可愛い息子です。健康で、生きていてくれる、それだけで十分だなと思いました。
大切なお子さんのことです。感情が揺れることは当然のことです。自分やお子さんを責める情報にはせず、前に進むための情報として使っていきたいですね。
※参考文献 子どもの心理検査・知能検査 保護者と先生のための100%活用ブック 著者 熊上崇